『朽ちるマンション老いる住民』 2023-3
『朽ちるマンション老いる住民』という本が出ている★タイトルが極端に絶望的なものだから題名だけで手に取らない人も多いかもしれないのは残念だ★というのは内容は絶望ではなく希望を見出すためのものだ★そもそもコンクリート住宅であるマンションは簡単には朽ちないし、朽ちているのは例外的である★老いは日本共通の現象であるうえ、住民は入れ替わるものだ★一見絶望に見える困難な実態は確かにあるが、そのなかでも方向を見出して前進している管理組合がいくつもある★この本はそうした努力の実例を紹介しながら事態の打開を図る道をさぐり示唆する★最後にわがNPO日住協の会長が管理組合の理事になる人たちに、一人でなくぜひ共同しての広報などの活動をしてほしいと訴える発言が載せられている★ぜひ読んでほしいと思う。
(集合住宅管理新聞「アメニティ」第486号 2023年3月5日)