災害関連死ゼロの社会を目指す ㉔(2022年8月)

熱中症
 今年は予想を超える連日の猛暑に見舞われ多くの方が熱中症の危機に襲われ、重篤化して死亡に至る事例も後を絶たない状況にあります。ここでは災害時の熱中症予防について述べていきます。熱中症は、死に至る可能性のある病気ですが、適切な予防・対処を行えば、防ぐことができます。

災害時の熱中症の予防
 普段の生活以上に、災害時には、水や電気などの供給が制限される状況、慣れない環境や作業、睡眠不足などで熱中症のリスクは高くなるため次の点に注意が必要です。
 ①暑さを避ける(帽子や通気性の良い長袖の衣服などを使って直射日光を避ける)
 ②こまめな水分補給および塩分補給
 ③暑さに関する情報確認(身の回りの気温・湿度・暑さ指数(WBGT)(※)の確認)
 ④屋外ではマスクを外す(但し、近距離(2m以内を目安)で会話をする時は、マスクを着用)
 ⑤普段以上に体調管理を気を付ける。
 ⑥やむを得ず車中泊をする場合、車両は日陰や風通しの良い場所に駐車する。
 ⑦作業をする場合、作業開始前には必ず体調を確認し、体調が悪い場合は作業を行わない。またできるだけ2人以上で作業を行う。
 ※「暑さ指数(WBGT)」とは、気温・湿度・輻射(ふくしゃ)熱からなる熱中症の危険性を示す指標のこと
 特に高齢者や乳幼児など要配慮者に対しては気を付けなければなりません。

災害時に備えて準備しておきたい熱中症対策グッズ
 災害時に備え、日頃から備蓄しておく必要があります。
・水分 ・塩分(スポーツドリンクなど) ・冷却グッズ(携帯型扇風機、保冷剤など)
・日差し避け(日傘など) その他、通気性に優れた衣服や、温湿度計なども準備しておく必要があります。

応急処置
 もし熱中症になったり、その疑いがある場合は、体温を下げるために上着を脱がせ、服をゆるめて風通しを良くしてあげる必要があります。また、濡らしたタオルやハンカチを当て、うちわなどであおいだり、冷えたペットボトルなどを首や脇の下、足のつけ根にあてて冷やすことも効果的です。

 熱中症は誰でもかかる可能性はありますが、大切なことは無理をせず、体調管理を徹底し、早目の対応を行うことです。

災害関連死ゼロフォーラム
https://zero-forum.jp/
一般社団法人地域防災支援協会
https://www.boushikyo.jp/
一般社団法人日本環境保健協会
https://jeho.or.jp/