災害関連死ゼロの社会を目指す㊲ 2024年10月

『南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)』

 2024年8月に宮崎県で起きた震度6弱の揺れを観測した地震で、気象庁は南海トラフ地震の想定震源域では大規模地震が発生する可能性が普段と比べて高まっているとして、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会を臨時に開催し、南海トラフ地震臨時情報を発表しました。
 では、この南海トラフ地震臨時情報とは一体どういうものでしょう。

南海トラフ地震臨時情報

 南海トラフ地震臨時情報とは、南海トラフ沿いで異常な現象を観測された場合や地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合などに、気象庁から発表される情報のことをいいます。発表条件としては、南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、その現象が南海トラフ沿いの大規模な地震と関連するかどうか調査を開始した場合、または調査を継続している場合、さらに観測された異常な現象の調査結果を発表する場合とされています。

南海トラフ地震臨時情報が発表された場合

 個々の状況に応じ、日頃からの地震への備えの再確認に加え、地震が発生した場合にはすぐに避難できる準備をします。内閣府では、次の呼びかけをしています。

 ・避難場所や家族の安否確認の方法をチェック
 ・避難場所や避難経路の確認
 ・家具の固定
 ・高い場所に物を置かない
 ・非常持ち出し品やヘルメットの準備
 ・寝るときは枕元に靴を置いておく
 ・すぐに逃げれる服装での就寝
 ・お年寄りや体の不自由な人、小さな子どもがいる家庭や施設では避難に時間がかかることも想定されるとして、必要に応じて自主的な避難の呼びかけ など

 今回の南海トラフ地震臨時情報発表により、慌てられた方も多く、結局何も起こらなかったことでこの発表に関して経済的影響など問題視されることもありますが、今回の件を地震への備えを行うためのよい機会ととらえ、個々でまた、全体として防災力を高めるよいきっかけにすることが大切です。

一般社団法人地域防災支援協会
https://www.boushikyo.jp/
一般社団法人日本環境保健機構
https://jeho.or.jp/