災害関連死ゼロの社会を目指す㉑(2022年2月)
今年も一旦昨年末に減少方向に向かっていた感染症患者も徐々に増え続けています。そこで前回は避難所の衛生確保および食事について述べましたが、今回は全般的な感染症対策について述べてまいります。
避難所での感染症対策
避難所において衛生状態を保つことは最も大切なことになります。そこでまずは自分がかからないように手洗いの実施、また他人に移さないために咳エチケットの実施が必要になります。さらに最も不衛生になりがちなトイレの衛生管理もしっかり行わなければなりません。
感染症対策
・手洗い
・咳エチケットの実行
・トイレの衛生管理
まず手洗いですが、流水で手洗いができない場合には、アルコールを含んだ 手指消毒薬を使用します。特に調理前や食事前、トイレ使用後には手洗いを忘れずに行う必要があります。次に咳エチケットですが、これは咳やくしゃみが出たときに周りの人へ病気を移さないためのマナーとなります。当然マスクがある場合には、正しくマスクを着用します。咳エチケットの方法としては次のものが挙げられます。
・咳やくしゃみの際はティッシュで口と鼻を覆う。
・ティッシュ等がない場合には、二の腕で口と鼻を覆う。
最後にトイレの衛生管理ですが、・土足厳禁にする、・使用前後には便座を拭く、・流水を使い手洗いをする(流水で手洗いできない場合は、アルコールを含んだ手指消毒薬を使用)、・手洗い場とトイレはなるべく近くにする、・汚した場合は、避難所管理者に報告するなどを徹底させます。さらに避難所内の感染拡大を防ぐために、下痢や嘔吐、発熱などで体調の悪い利用者がいないか常に注意し、もしそのような方がいた場合すぐに管理者等に報告が必要です。
衛生管理の徹底
普段以上に避難所では衛生管理に気を使わなければなりません。これは不特定多数の人間が集まり、さらに過酷な生活環境を余技なくされれば免疫も落ち込み、より感染症にかかりやすくなるからです。一人一人が衛生管理に気を付け、自分自身はもちろん、他の方にも影響の出ないよう生活を行うことが肝心です。
災害関連死ゼロフォーラム
https://zero-forum.jp/
一般社団法人地域防災支援協会
https://www.boushikyo.jp/
一般社団法人日本環境保健協会
https://jeho.or.jp/
集合住宅管理新聞「アメティ」471号(2022年2月)掲載