災害関連死ゼロの社会を目指す㉚ 2023年8月

要配慮者(災害時要援護者)の避難誘導3

前回は要配慮者の避難誘導として「聴覚・言語障害者」や「視覚障害者」について述べてまいりましたが、今回は、「知的障害者」「精神障害者」「発達障害者」の避難誘導を中心に述べていきます。

基本的に上記の障害を持っておられる方には、情報収集や状況の把握がうまくできない場合があるので、具体的に分かりやすく絵、図、文字等で伝えます。また努めて冷静な態度で接し、絶えず優しい言葉をかけ、状況を簡潔に説明して本人を安心させ、冷静さを保つよう声をかける必要があります。

知的障害者への対応
では知的障害者の避難誘導のポイント記します。

避難誘導のポイント
・一人にせず必ず誰かが付き添うようにし、手を引くなどして移動する。
・災害の不安から大声を出したり異常な行動をしても、大騒ぎしたり叱ったりしないようにする。
・発作がある場合は、速やかにかかりつけの医療機関に連絡をとり指示を受ける。

精神障害者への対応
次に精神障害者の避難誘導のポイント記します。

 避難誘導のポイント
・一人にせず必ず誰かが付き添うようにし、手を引くなどして移動する。
・災害の不安から大声を出したり異常な行動をしても、大騒ぎしたり叱ったりしないようにする。
・妄想や幻覚の訴えがある場合も、強く否定したりせず、相づちを打つ程度にとどめる。

 発達障害者への対応
次に発達障害者の避難誘導のポイント記します。

避難誘導のポイント
・一人にせず必ず誰かが付き添うようにし、手を引くなどして移動する。
・災害の不安から大声を出したり異常な行動をしても、大騒ぎしたり叱ったりしないようにする。

次回は妊婦や乳幼児を同伴する者、幼児・児童の方および外国人などへの対応について述べていきます。

~要配慮者と考える~温泉防災EXPO in 伊香保
https://bosai-expo.jp/

一般社団法人地域防災支援協会
https://www.boushikyo.jp/

一般社団法人日本環境保健機構
https://jeho.or.jp/

 

集合住宅管理新聞「アメニティ」491号掲載