災害関連死ゼロの社会を目指す㊱ 2024年8月
『災害関連死から身を守る』
災害関連死は、高齢者や障がい者、持病を抱える方々が、通常の医療や介護を受けられなくなった場合に起こりうる可能性が高いといわれます。次に環境的な問題として避難所での生活になった場合、冷暖房がしっかりきいているわけではない上に、プライバシーがあるわけではなくストレスも溜まります。そのうえ床の上に、直に毛布1枚敷いて寝るという状況になった場合、病気が悪化するというケースもあります。
さらには疲労という問題があります。復興作業により疲労する人や避難生活の中で疲労し、ケガにつながったり、病気につながったりします。
災害関連死を防ぐには
個人として災害関連死を防ぐためには、以下のことが挙げられます。
◎普段飲んでいる薬を何日か分でもよいのでカバンなどに入れ、持ち歩く
◎おくすり手帳など医療に関する情報をまとめておいて、持ち歩く
◎(避難所や車中泊生活の場合)1時間に1回は歩く(散歩する)、足踏み運動をする、ふくらはぎをマッサージする、体操をするなどを行う
◎手洗いを忘れずに行い、感染症にかからないようにする
◎定期的な水分補給を行う(冬場にのどが渇いたと感じていない場合もこまめに水分を摂取する)
◎口の中の健康状態を保つ口腔ケアを行う
◎避難所での暮らしに役立つものを準備する(震災前の自助として栄養バランスの取れた非常食や携帯トイレ、薬の備蓄など)
当然、個人のみで対応するには限界があり、災害関連死を防ぐための避難所環境整備も行わなければなりません。数の足りないトイレや冷たく栄養の偏った食事、多くの人がいる中での睡眠場所など環境改善を行う必要がある場所は枚挙にいとまがありません。
このように避難所の環境を早期に改善することや、環境の変化によるストレスをゼロにすることが考えられますが、簡単とは言えません。その中でも災害関連死から身を守るためには避難者同士の支え合いや思いやりの心で協力し合うことも必要になってきます。
一般社団法人地域防災支援協会
https://www.boushikyo.jp/
一般社団法人日本環境保健機構
https://jeho.or.jp/