災害関連死ゼロの社会を目指す⑰(2021年6月)
津波の場合、想定されること
前回、雪害の場合に想定されることについて述べましたが、今回は津波の場合について述べます。地震によって発生する津波の全てを正確に予測する事はできず、被害を免れた多くの例は、可能な限り早く高い場所へ逃げるという津波襲来時の避難の原則に従ったケースでした。また津波は一度だけでなく複数回にわたり襲来し、第一波より第二波や第三波など後から来襲する波の方が高いケースもあります。さらに発表された津波の到達予想時刻を過ぎて津波が到達しなかった場合も、津波警報・注意報が解除されるまで、避難は継続する必要があります。到達予想時刻はあくまでも目安であり、実際の到達時刻は到達予想時刻から前後する可能性があります。
津波時の行動
津波の時に気を付けるべきことには、
◎「津波警報」等を見聞きしたら、いち早く海岸から離れ、可能な限り高い場所へ避難する。
◎海水浴等により海岸付近にいる人は、「津波注意報」でも避難が必要なため、海からあがる、海岸から離れるなど、すぐに避難を開始する。
◎避難をする時は、近くの高台や津波避難タワー、津波避難ビルなどに向かう。
◎津波警報・注意報が解除され安全が確認されるまでは決して被災地域には立ち入らない。などが挙げられます。
「
津波標識」の確認
津波の危険がある場所には、津波が来襲する危険があることを示す「津波注意」のほか、津波避難場所や津波避難ビルを示す津波標識が設置されています。普段より津波標識を確認し、最寄りの津波避難場所や津波避難ビル、高台などへの経路を確認しておくことが必要です。
大切なことは、津波は想像を超える速さ、あるいは想像を超える場所からやってくることを認識し、私だけは大丈夫と油断しないようしなければなりません。
・災害関連死ゼロフォーラム
http://zero-forum.jp/
・一般社団法人地域防災支援協会
http://www.boushikyo.jp
・一般社団法人日本環境保健機構
http://jeho.or.jp
集合住宅管理新聞「アメニティ」465号(2021年6月)掲載