自分を大切にしよう ー人生100年時代を健康に生き抜くために④
食べ方を考える②
先月は人の「体内時計」を毎朝リセットする効果等から、一日の食事の中でも朝食が大事なことをお伝えしました。
では、具体的に何をどのくらいの量、摂ればいいのでしょうか。
それには、厚生労働省と農林水産省が共同して2005年6月に策定した「食事バランスガイド」(図参照)が参考になります。
「食事バランスガイド」は、望ましい食生活について、1日に「何を」「どれだけ」食べたらよいかの目安を分かりやすく、独楽(コマ)のイラストで示したものです。
コマは5つに分かれていて、上から「主食」(炭水化物の供給源となるごはん、パン、麺類等)、「副菜」(各種ビタミン、ミネラル、食物繊維の供給源となる野菜、大豆を除く豆類、きのこ、海藻等)、「主菜」(たんぱく質の供給源となる肉、魚、卵等)、「牛乳・乳製品」(カルシウムの供給源となる牛乳、ヨーグルト等)、「果物」(ビタミンC、カリウムの供給源となる果実類)を表しています。
またコマの中心を貫く軸は水・お茶等の「水分」を表し、コマが倒れないよう、回る様子を「運動」で表しています。
5つの区分を、どれだけ食べれば良いかは、図の下にあるコマが参考になります。例えば「主食」には1から7までの数字が並んでいます。なお、主食1つの量は、ごはんでいえば小盛1杯、おにぎり1個分です。一日で小盛ご飯を7杯食べれば、一日に「7つ」分摂ったということになります。
一日の適量な炭水化物は、性別や年齢、その人の活動量(座る仕事か、運動をしているか等)によって異なるため、誰もが7つ必要というわけではなく、4から8まで分かれています。他の項目も同じです。
性別や年代等により、何をどの程度摂れば良いかの詳細は、厚生労働省の「毎日の食生活チェックブック」にあります。
コマがまっすぐ立てるよう、バランスに配慮した食生活を送りましょう。
なお、「食事バランスガイド」は、健康な人向けのため、糖尿病等で食事指導を受けている場合は、その指導に従ってください。
取材協力:生活習慣ヘルスコーチ/作業療法士 小幡茂人
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2022年1月号掲載)