口の健康を保つ③

歯医者さんに行こう

 今月は具体的な歯のお手入れ方法です。

 口内環境を良い状態に保つには、日頃のお手入れが大切なことは言うまでもないことでしょう。歯の定期的なお手入れと言えば、歯磨きです。歯ブラシ売り場に行けば、様々な歯ブラシや歯磨き粉の商品があります。そのほか、歯の磨き方の情報等、口内環境を良好に保つための情報は巷にたくさんあります。でも、まずは歯医者さんに行くことをお勧めしたいのです。

予防のための歯医者通い

 「病院に行くのは、どこかが痛い、あるいは悪くなってから」と考えてはいないでしょうか。特に歯医者に関しては、治療に伴う痛みがイメージされやすいため、歯医者に行くのを先送りにしがちです。

 しかし、こと口内環境に関しては、歯医者さんに定期的に通い、日頃のメンテナンスを的確に行うことで、良好な状態を保つことが出来ます。

 例えば、歯の磨き方ひとつをとっても、人によって磨き方のクセがあるため、よく磨けているところと磨けないところがあるものなのです。そこで、歯医者さんに行き、磨き残しに反応する赤い色素を使って、磨き残しの箇所を指摘して貰い、かつ、その部分の効果的な磨き方や、適した歯ブラシを教えてもらうことで、磨き残しを少なくすることが出来ます。

 また、気を付けてしっかりと磨いていても、どうしても歯石は付いてしまうそうです。歯石を放置すれば、それが虫歯や歯周病の原因となりますので、歯医者さんで歯石を取ってもらうことができます。そのほか、歯磨きでは落とせない、食物等の色が歯に付く色素汚れもきれいにすることができます。

 しかし、どこかが悪くなってから歯医者さんに行けば、当然前述のようなこともしてもらえますが、痛い思いをしながら、さらに、治療により、歯を削る等の痛い思いをしなければならないかもしれません。服薬の必要や、しばらく治療のために通う期間もあったりと、お金も時間も余計にかかります。

 このように、どこか悪いところが無くても、定期的にかかりつけの歯医者さんに通い、メンテナンスを兼ねた手入れを行うことで、痛い思いもせず、お金もあまりかけることなく、口内環境を長期間にわたり良好に保つことはできるのです。

 予防のための歯医者通いは、早く始めれば早いほど良い習慣なのです。

美容院に行く感覚で歯医者に

 歯医者に行くことは、特別なことではありません。最初の通うきっかけは、虫歯の治療等、歯が悪くなったからかも知れません。でも、その後は、2~3カ月に一度、美容院に行く感覚で歯医者に行き、定期的な歯のチェックを兼ねて口の中をキレイにしてもらい、気分をよくするために通う。これからは、そんな感覚で歯医者さんに通ってみてはいかがでしょうか。

【取材協力:日本橋三宮デンタルケアクリニック99 院長 三宮 恵子】