食事を見直そう①

「たんぱく質」を積極的に摂りましょう

 老後になっても、きびきびと動く身体を維持するには、身体を動かす習慣と食事を見直すことが大切です。そこで今月は「食事を見直そう」ということで、高齢者の食事で気を付けたい点を見ていきます。

一日男性60グラム、女性50グラムの摂取を

 高齢者の食事で最も重要なのが「たんぱく質の摂取」です。
 「若いころと比べると、腕や脚が細くなった」と思われる方も多いと思います。人間の体の筋肉量は、20代をピークに徐々に減り始め、40代を過ぎると減るペースが速くなり、何もしないと、いずれ自分の体を支える筋肉量すら維持できなくなってしまいます。
 そのため、筋肉の原料となる「たんぱく質」の摂り方に気を付けたいのです。
 厚労省は、高齢者の男性は一日60グラム、女性は50グラムのたんぱく質の摂取を推奨しています。
 この数字、若い世代と比較してもあまり変わりません。高齢者はたんぱく質を摂取しても、筋肉にする力が落ちています。また、身体は摂取カロリーが少ないと、筋肉を分解してエネルギーを得ようとするため、摂取カロリーが少なくなりがちな高齢者は、筋肉量維持のため、若い世代と同じくらいのたんぱく質を摂る必要があるのです。

食材のたんぱく質の量を知る

 では一日50、60グラムのたんぱく質を摂取するには、何を食べればよいのでしょうか。
 日常摂取することの多い食材の中で、たんぱく質を多く含む食材を図にまとめました。

主な食品のたんぱく質量の目安

いろいろな食材から摂りましょう

 各食材には、ビタミンやミネラル等、たんぱく質以外の栄養素が含まれています。例えば豚肉に多いビタミンBはたんぱく質の吸収を助けてくれますし、魚の油には、DHAやEPAが含まれています。野菜にも、たんぱく質の消化と吸収を助けてくれる栄養が含まれています。
 このように、日常的に摂取する食材のたんぱく質の量を知り、野菜などと一緒にバランスの良い食事を続けることで、筋肉量の減少を防ぎ、いつまでも元気に動ける身体づくりを目指しましょう。

(集合住宅管理新聞「アメニティ」2019年6月号掲載)




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