高齢者向け住まい探しのポイント④
見学・体験入居で生きた情報を収集
高齢者向け住まいを探すため、月額費用や自分の受けたいサービス内容、立地等を比較していくと、候補となるところがいくつかに絞られてきます。
次の段階として、高齢者向け住まいを実際に見学、あるいは体験入居してみましょう。パンフレットやインターネット上の写真で見た印象と、実際に自分の目で見た印象は違いますし、住まい内の雰囲気は、行ってみないとわかりません。
見学を随時受け付けているところや、日にちを決めているところ等、様々なので、事前に確認して見学や体験入居の日を決めましょう。
この時に注意したい点を図1にまとめました。
まずは人。施設スタッフの感じはいいか。入居者の表情は明るいかなどは、見てみなければわかりません。見学の時だけ愛想のいいスタッフがいる可能性もありますので、入居者の方から伝わる雰囲気(楽しそうに生活しているか)を確認することは大事です。
次に食事。見学で試食ができますし、体験入居ならより確認しやすくなります。食事は毎日の事ですから、口に合わなければ苦痛です。また、将来飲み込みが困難になった時に、刻み食や嚥下食に対応しているか等、細かい点も確認しましょう。
立地や設備も見て確認しましょう。実際に見てみると、施設周辺に以外に段差が多いかもしれません。また設備が充実していても、管理状況(例・清掃が行き届いているか等)に問題があるかもしれません。
最後に契約内容を直接スタッフに確認しましょう。月額料金やサービス内容等、気になることを聞いた場合の対応はどうか、契約を急がせるようなことはしないか等、ここで、その施設の理念やスタッフの質が垣間見えることがあります。
苦労して探した住まいが、生活を始めたら不満が多く、すぐに退去するという話も聞きます。そのようなことの無いよう、見学や体験入居で生きた情報を集めて、住まいを決めたいものです。
(集合住宅管理新聞「アメニティ」2015年8月号掲載)