
建物Q&A アルミサッシ取替工事助成金は来年度以降もあるのですか?(2025年2月号掲載)
Q
マンションのアルミサッシの取替を検討しています。先般このコーナーでサッシ取替への助成金の話がありましたが、来年度以降も助成金制度は存続するのでしょうか?また、助成条件等は変更になるのでしょうか?
A
アルミサッシの取替への2025年度の各助成金の継続の有無はまだ未定のままですが、「経産省・環境省合同の先進的窓リノベ2024事業」と「国土交通省の子育てエコホーム支援事業」については未確定ではありますが情報が聞こえてきています。
「経産省・環境省合同の先進的窓リノベ2024事業」は「先進的窓リノベ2025事業」として、国土交通省の「子育てエコホーム支援事業」は「子育てグリーン住宅支援事業」として2025年度も実施されるようですが、対象工事条件が変わっています。
「先進的窓リノベ2025事業」はサッシの断熱性能が熱貫流率2.3W/m²K以下(JIS H-5等級以上)だったのが熱貫流率1.9W/m²K以下(JIS H-6等級以上)とより断熱性能の高いサッシへの取替が対象になるようです。熱貫流率1.9W/m²K以下のマンション用サッシがサッシメーカー各社がまだ準備中で、価格が確定していません。
「子育てグリーン住宅支援事業」は、窓サッシ取替単独工事でも助成対象だったのが<開口部断熱改修><躯体断熱改修(=外断熱改修工事)><エコ住宅設備(=省エネ給湯器など)の設置>のいずれか2ないし3工事を実施することが要件となるようです。
どちらも対象工事条件がハイグレードとなり、助成金を受けても管理組合の出費は今まで以上多くなる可能性があります。
尚、「環境省の既存住宅における断熱リフォーム支援事業」についてはまだ情報がありません。東京都の「既存住宅における省エネ改修促進事業」は2028年度まで継続予定ですが、諸条件の変更は定かではありません。
NPO日住協協力技術者 一級建築士 山田 俊二
集合住宅管理新聞「アメニティ」2025年2月号