7 長期修繕計画
マンションでは住民の皆さんで建物を共同使用しています。自分たちの建物を長期間快適に使用する為には、維持管理が必要です。その為には費用が発生し、修繕内容によっては莫大な費用となることもあります。
効率よく建物の老朽化、機能低下を防ぐ為に、何時頃、どんな改修を行いその費用はどのくらいか、将来を見通し、修繕積立金を決定する必要があります。
1 計画の目的
1.建物の共有意識の確認
2.計画的な修繕積立金の確保
3.建物の効率的な維持管理
2 計画内容
1.修繕項目の確認
2.修繕方法、仕様の検討
3.修繕サイクルの検討
4.修繕コストの策定
*修繕項目の見落としがないよう充分検討する
*修繕サイクルは環境、修繕仕様等に影響される
*修繕サイクルの違う工事も、足場を組む時期に合わせるとコストダウンになる
3 運用方法
1.長期修繕計画は目安であり、実施の際には調整が必要
2.経年による劣化は予測であり、変動に対応する必要がある
3.社会状況、科学・技術の進歩、経済変動等に順応する
*以上の事から概ね5年毎に見直しが必要です
4 その他
世間一般的に、各部位の劣化の目安は有りますが、建物によって違いが有ります。(立地条件、仕様、日常の維持管理の違いによる)
実際にその部位に問題が無ければ、修繕する必要はありません。
アスファルト本防水の押さえコンクリート仕様の場合は、劣化の進行は遅く15年~20年経っても問題の無い場合もあります。但し、笠木や立ち上がり部分の納まりに、早期に不具合が生じる場合がある為その部分については修繕が必要です。
つまり長期修繕計画に則り、修繕時期が近づいたら調査を行い修繕内容を調整することとなります。