2 マンションの設備
設備の種類
設備の概要
●給水設備
給水方式
1 高架水槽方式 :
受水槽よりポンプアップして屋上の高架水槽に送り、重力にて給水
高架水槽との高さの差が水圧となる(10Mで1kg/平方cm)
2 加圧給水方式 :
受水槽より加圧ポンプにて加圧給水(戸数に応じ台数制御、インバーター制御)
3 蓄圧給水方式 :
受水槽よりポンプアップして屋上の蓄圧タンクに送り、蓄圧にて給水
高架水槽が設置出来ない場合に使用、耐久性に問題有り
4 増圧給水方式 :
給水本管の圧力をポンプにて増圧して給水(受水槽不要)
一部地域のみ可能、50戸/一棟程度の規模まで
*いずれの場合も水圧調整には、減圧弁を使用し、2kg/平方cm程度にしている。
配管材料
1 鋼管
SGP
水道用亜鉛メッキ鋼管・・・内面に錆びが付着し易い(古い建物)
SGP-VA
塩ビライニング鋼管(黒管)・・・外面がやや弱い
SGP-VB
塩ビライニング鋼管(亜鉛メッキ鋼管)・・・屋内では良い
SGP-VD
両面塩ビライニング鋼管(黒管)土中、湿気の多い場所に使用
SUS
ステンレス鋼管・・・ジョイント部分の信頼性に問題有り
2 非金属管(サヤ管)
ポリブデン管・・・・耐久性良、管の更新が簡単
架橋ポリエチレン管・・同上
●給湯設備
給湯方式
電気温水器
高温供給(80度)混合水洗又はサーモスタット使用が良い。圧力弱い
給湯量はタンクの大きさで決まる(360リットル)追い炊き無し
ガス供給地域外。オール電化住宅可
ガス給湯器
すぐに給湯温度が上がらない。同時使用による圧力低下
給湯量に制限無し。追い炊き可。床暖房可。乾燥換気扇可
配管材料
被覆銅管
ポリブデン管、架橋ポリエチレン管
●排水設備
排水方式
分流方式
汚水、雑排水を分けて排水する
合流方式
汚水、雑排水を縦管にて合流させて排水する
配管材料
VP管
室内転がし配管、ピット内配管、土中配管
耐火二層管(VP)
室内転がし配管
塩ビライニング鋼管
縦管、ピット内配管
鋳鉄管
縦管、ピット内配管
排水処理設備
浄化槽
生放流不可の地域は浄化槽を通して排水する
汚水槽
排水制限、レベル差が有る場合必要
雑排水槽
排水制限、レベル差が有る場合必要。
ディスポーザー用分解槽
ディスポーザー利用の場合必用
雨水排水槽
雨水排水制限のある場合
●換気設備
換気方式
第一種換気
給気、排気とも換気扇で行なう
第二種換気
給気は換気扇で行い、排気は自然排出させる
第三種換気
排気は換気扇で行い、給気は自然に流入させる
*マンションでは室の換気は自然換気で窓を開けることによる。但し、浴室、洗面所、便所、キッチン(火気使用室)は換気扇による強制排気となる(第三種換気)
*マンションの共用部では(電気室、ポンプ室、駐車場、集会室、ELV機械室等)夫々の室に応じた換気方式となる。
●消防設備
*消防設備は建物の規模、構造、形態によって設置する種類が決まる。
一般的には、避難ハッチ、屋内消火栓、連結送水管、自動火災報知機、非常用放送防火水槽、である。